日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年11月24日コミュニケーションで大切な要素、それは『目線』


★オンラインでは話がしにくい


コロナが収束した今日でも、オンライン会議は一般的に行われています。

しかし、多くの人が「オンラインでは話しにくい」という印象を持っているようです。

その理由は幾つかあり、私も過去ののブログでそれらについて書いています。

その中で、多くの人が気付いているものの、あまり改善が見られないものがあります。

それは『目線』です。

 

★目線は意識しにくい


「オンラインではカメラ目線で話しましょう」ということは、ほとんどの人が聞いたことがあると思います。
最近は、そのためにディスプレイの真ん中にセットできるカメラも発売されているほどです。

しかし、実際にオンライン会議をしていると、カメラ目線で話す人はあまり多く見かけません。

明らかに目線がはずれたまま話している人が大半です。

 

先日、ある会社からWeb営業に関するプレゼンをオンラインで受けました。

しかし、その担当者は私たちに目線を合わさず、ずっと斜め横を向いて話をしていました。

ディスプレイがカメラの横に設置されていて、それを見ながら話をしていたのだと思います。

彼は終始、私たちの顔を見て話をしているつもりだったかも知れませんが、私には彼が全く私に興味がないまま自分のしたい話をしているようにしか感じられませんでした。

とても無礼な感じがして、残念な気持ちになりました。


★半分カメラ目線で十分


こうした例には他のオンラインミーティングでもよく遭遇します。

オンライン会議が一般的になっている現在、カメラ目線でなくても「ディスプレイを見て話しているな」とわかるので、極端に無礼には感じないかも知れません。

それでも、聞いている人は余り良い印象は持てないでしょう。

カメラをしっかりと見て聞いている人に目線を合わせて話をすると、説得力がグッと増します。

特に、会議で参加者に強く訴えたい時や商談をする際などは目線が威力を発揮します。

しかし、話す側からすると、ディスプレイに映る人の顔を見ずにカメラを見て話すのはやはり違和感があります。

資料を見たり、参加者の顔を見ねばならない場面もあります。

なので、話す際には半分以上はカメラを見ることでよいと思います。

カメラ目線で話すのは、聞いている人をほったらかしにしている、という印象を持たれないためです。

半分カメラ目線で話せば、ほったらかし感はないので十分だと思います。

 

★対面でも目線は意識すべき


ところで、『目線』はオンラインだけでなく、対面で話す場合でもとても重要です。

テレビで、ずっと原稿に目を落として発言している政治家を見ると、とても頼りない感じがしますし、到底自分の考えを述べているようには見えません。

同じ話をするにしても、目線を上げて話をするのと下を向いて話をするのでは、聞いている人の受け取り方に大きな差が生じます。

大勢の人前で話す時も聞いている人の顔を見て話しましょう。

その際、ワンフレーズをある人の顔を見て話し、次のフレーズは別の人の顔を見て話すことをお勧めします。

これを繰り返すことで、聞いている人は「自分に向かって話しているな」と思えるので、話を聞こうという気になります。

また、話している人も一人に向かって話をするので、その人に語りかけるような口調で落ち着いて話せます。

あがり症対策にも効果的です。

あがり症の人は大勢の人の目が恐くてあがってしまいますが、一人の人を見て話すことでこの恐怖心を和らげることができるのです。

このようにオンラインと対面では目線の取り方に違いがありますが、聞き手が「自分の方を見ているな」と思えるように話すという点は同じです。



このように、『目線』はコミュニケーションを取る上で、とても大切な役割を果たします。

ぜひ話す際は『目線』を意識してください。

 

★話し方のトレーニングをしてみませんか?


日本話し方センターのベーシックコースでは、受講生全員の前でスピーチを繰り返し行います。

その際、講師は話す際の目線についてアドバイスしています。

話が苦手な人は最初はなかなか聞いている人の顔を見ることができませんが、繰り返しスピーチをしている内に、見ることができるようになってきます。

そのことが自分の成長実感につながり、話し方に自信が持てるきっかけにもなります。

講師は目線以外にも、声の出し方、話す態度、話の内容など、様々な角度から適切なアドバイスを行って、受講されている方々の話すスキル向上をサポートしています。

是非「受講者の声」をご覧の上、ご受講ください!
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